ブナの丸天板

ヒダコレ

2016年05月17日 12:19

こんにちは。
今回は丸テーブルの天板だけのご注文をいただきました。
すでにお持ちのテーブルの天板がやや小さい…。というご事情のようで、直径1050ミリのものを製作することになりました。
色は、お持ちのテーブルが民芸家具調のものなので、濃い色をご希望です。

…飛騨コレでは普段あまり丸い天板は作っておらず、着色もほとんどしないオイル仕上げ…。
さて、どうすっぺ。というなかで製作スタート。

ひとまず天板作ろっ。



っとできたのは四角い天板。

ここからが本番!
でも小さな工房なので、使える機械にも刃物にも限りがあります。
型になるベニヤを作ろうか、もっと正確で手間の少ない方法はないか…。
いろいろ試行錯誤の末…

ジャジャっと丸のこでカット!



さらにジャジャジャっとカット!



完成!



一瞬丸に見えます。

これで終わりというわけにはいかないですね、はい…。
ここからちゃんと丸に成形していきますよー。

ハンドルーターという機械にベニヤを加工したものを取り付けて、板の中心を軸に回っていきます。
ぐるぐる。



だいぶ丸くなってきたでしょう?
皆さんも丸くなっていきましょう。
あ、僕もですね…。

今回はただ丸いだけではありません。民芸家具調なので飾り面も取ります。
特殊な形状の刃物で天板の縁に沿って削っていきます。



何度かに分けて削って…
完了!



元の四角い板とは見違えましたね。こんな感じで丸天板はできていきます。
限られた道具で何とかなりました…。ほっ…。

あとはシャカシャカ磨いて塗装に回します。
ご希望の濃い着色については、化学塗料ではなく、漆を使うことになりました。
ここからは我らが親方の浦西にバトンタッチ。
すると…



まさかの変貌!



漆でこんなに色がつくものとは思いませんでした。ブナも意外と木目がきれいに出るものですね。
現時点ではまだ完成していませんが、仕上がりが楽しみです。
お客さんは喜んでくれるでしょうか…。

普段は一枚板のイメージが強い飛騨コレですが、ご要望によってはこんなこともやっています。
何かあればひとまずご相談くださいね~。

苅谷悠太



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