夏の風物「川施餓鬼(かわせがき)」・・・。
飛騨での合言葉(笑)「盆を過ぎれば・・・」の通り
厳しい暑さも線を引いたようにゆるんでくれましたね。
ホッとするようなさびしいような。
そんなしみじみを味わう催しが、19日に宮川で行われました。
お盆に帰ってきたご先祖様をお送りする
「川施餓鬼」。
中橋から筏橋、柳橋には、大きな短冊がはためいて。
とっぷり暮れた頃。
おもむろに読経が始まり、灯篭が流されます。
それぞれの灯篭がそれぞれ意思を持つように、てんでばらばらに進み――。
美しいけど、ちょっと不思議な光です。
力強い読経の中、あの世へご先祖様を導く明かりは、どこまでも幻想的。
ずっと見ていると、この世とあの世の境があるような、ないような……不思議な気分に。
見物の人たちも、ゆく夏を惜しむように、橋へ集まって。
心地よい夜風に吹かれて、異空間を味わった気分のスタッフなのでした。
田口 真由美
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